脱毛のトラブル「硬毛化」「増毛化」とは?原因と対策方法を紹介
カミソリや除毛クリーム、家庭用脱毛器など使い慣れたアイテムで脱毛を行う際には、硬毛化や増毛化についてもある程度知っておくと安心です。
この記事では、硬毛化や増毛化とはどのような現象なのか、原因・対策法・起きやすい人の特徴などを紹介します。セルフ脱毛の正しい方法をチェックしたい方はぜひ参考にしてください。
目次
硬毛化とは
硬毛化(こうもうか)とは、脱毛器の光を照射したにもかかわらず、処理したい部位の毛がより太く硬くなってしまう現象のことです。
家庭用脱毛器やサロン脱毛、医療脱毛などの光を照射するタイプの脱毛を行ったあとにみられることがあります。
一般的には脱毛後すぐに硬毛化の症状が出てくるわけではなく、脱毛から1~3か月程度経過してから出てくることが多いようです。
また、脱毛したら必ず硬毛化が起きるわけではなく、症状が出る人もいれば出ない人もいます。
硬毛化の原因
硬毛化のはっきりとした原因は、残念ながら解明されていません。
しかし、光を照射するタイプの脱毛を行ったあとにみられることが多いため、毛根が刺激を受けることが要因の一つとなっていることは可能性として考えられます。
そのうえで、硬毛化の原因として脱毛業界で一般的な仮説とされているものは、「脱毛されるはずの毛が、刺激されることで逆に活性化して成長してしまう」 というものです。
脱毛されるはずの毛が刺激されてしまう具体的な理由はまだわかっていないため、確実に硬毛化を防ぐための方法は残念ながらまだありません。
しかし、本記事で後ほど紹介するポイントを押さえておけば、硬毛化のリスクをある程度抑えることができます。
硬毛化が起こる確率
硬毛化・増毛化については原因が特定されていないこともあり、確率に関してもはっきりとした数字では表れていない状況です。
ただし、割合としては脱毛を受けた人全体の1%以下から10%程度までと幅があり、脱毛を受けたからといって必ず硬毛化するわけではありません。
レーザー脱毛や光脱毛によって何度も照射を行うことで毛根部分にある発毛組織が活性化されると考えられているため、シェーバーやカミソリで軽く剃り落としただけで硬毛化はしないと考えられます。
増毛化とは
増毛化(ぞうもうか)とは、脱毛したにもかかわらず以前よりも毛が増えてしまう現象のこと
脱毛の話題において「増毛化」と言われるものは厳密には2種類あります。
1つは、毛が増えたのではなく、一本一本が太くなることによってまるで増えたかのように見えてしまうこと、つまり硬毛化したものを「毛が増えた」と認識してしまうことです。
そしてもう1つは、元々は毛が生えていなかった毛穴が刺激され、毛が生えることです。
人間の毛穴の数は生まれたときから決まっているため、今まで全く毛が生えていなかった部分から新しく毛が生えてしまうということはありません。
ただし、すべての毛穴から同時に毛が生えるわけではなく、毛穴ごとに毛の成長サイクルが異なります。
そのため、同じ人の身体でも今現在毛が生えている毛穴もあれば、皮膚の下で成長している際中で、これから毛が生える準備をしている毛穴もあります。
この準備をしている段階の毛穴から毛が生えてくることで、以前よりも毛が増えてしまったように感じることがあります。
増毛化の原因
増毛化もまた、硬毛化と同様に明確な原因はわかっていません。
仮説としては、やはり脱毛時の光の照射によって毛根が刺激されることで、かえって毛の成長を促してしまうということが挙げられます。
硬毛化・増毛化が起きやすい部位
硬毛化や増毛化は、産毛が多い部位で特に起こりやすいという傾向があります。
硬毛化・増毛化が起きやすい部位
- 顔
- 背中
- うなじ
- 肩
- 二の腕
特に、生まれつき体毛が全体的に薄い方は上記のような部位で硬毛化や増毛化が比較的起こりやすいです。
反対に、体毛が濃い体質の方は、同じ部位であっても硬毛化・増毛化は比較的起こりにくいという傾向があります。
なぜ、このような部位で硬毛化や増毛化が起こりやすいのかというと、理由は脱毛を行う仕組みにあります。
家庭用脱毛器やサロンで使われる「光脱毛」とクリニックで使われる「医療脱毛」は、それぞれ細かな部分は異なりますが、強い光を当てることで脱毛するという仕組みは一緒です。
皮膚のなかに埋まっている毛根の「メラニン色素」と呼ばれる黒い部分に光を当て、科学的な反応を起こすことで毛根を弱らせる、または破壊します。
脱毛器の光は毛の黒い部分に反応する性質があるため、逆にいうと産毛のように細くて色が薄い毛には反応しにくく、脱毛器の効果が適切に発揮されないことがあります。
結果、脱毛を促すような効果を毛根に与えられず、かえって毛が成長してしまうような作用を与えることがあるのです。
硬毛化・増毛化が起きやすい方の特徴
硬毛化や増毛化が起きやすい人の特徴としては、産毛や細い毛までしっかりと脱毛をするような場合が考えられます。考えられる3つの特徴をみていきましょう。
もともと体毛が薄い
体毛がもともと薄い人は発毛組織がレーザーやフラッシュ光線によって活性化する可能性があるため、薄い毛を無理に脱毛すると硬毛や増毛を招きやすくなります。
深い場所に毛根がある
毛根が深い場所にあると、医療レーザーを照射しても破壊したい部位までしっかりと光線が届かず、半端な位置でとどまってしまうために、かえって毛根の活性化を促してしまいます。
ただし、深い場所に毛根があるかどうかは見ただけではわからないため、「硬毛化や増毛化を防ぎたい部分があるけれど毛根の位置がわからない」という場合は、その部分にレーザーやフラッシュの照射を行わずに様子をみてください。
毛の密度がある
体毛の量や生え方はさまざまで、部分的に毛が密集している人、薄い毛が均等に広がっている人など、個人差や年齢差、性差によって異なっています。なかでも毛量が多い部分はレーザーやフラッシュの光を当てても部分的にしかダメージを与えられず、すべての毛根に働きかけられないため、ダメージが加わらなかった一部の毛根が逆に活性化するケースがみられます。
硬毛化・増毛化を防ぐために押さえておきたいポイント
既にお伝えしているように、硬毛化や増毛化は明確な原因がわかっていないため、具体的な予防策はありません。
しかし、以下の2つのポイントを意識することで、硬毛化や増毛化のリスクを下げることは可能です。
家庭用脱毛器を使ったセルフ脱毛や、サロン脱毛・医療脱毛に興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ポイント①産毛の脱毛を行わない
まず紹介するポイントは、産毛の脱毛は硬毛化や増毛化が起こりやすいため、そもそも産毛への脱毛器の照射は行わないということです。
背中や肩などの産毛は、普段生活していても人に見られることがほとんどないため、脱毛しないという方法もひとつの手です。
もし、水着や肌の露出の多い服を着ることになった場合はカミソリや除毛ワックスなどを使って一時的に処理すれば問題ないでしょう。
または、どうしても気になるため産毛も脱毛したいという場合は、次に紹介するポイントを押さえてサロンやクリニックを選ぶことをおすすめします。
ポイント②保証のあるサロンやクリニックを選ぶ
次に紹介するポイントは、万が一硬毛化や増毛化が起きてしまった場合にしっかりと保証してくれる脱毛サロンや美容クリニックで施術してもらうということです。
サロンやクリニックによっては、施術後に硬毛化や増毛化がみられた場合に無料で対処や診察を行ってくれる場合があります。
硬毛化や増毛化は具体的な原因が判明していないため、素人ではなかなか予防や対処が難しいです。
しかし、長年の施術によってノウハウが蓄積されているサロンやクリニックであれば、プロの手によって適切な対処をしてもらえる可能性があります。
もし、家庭用脱毛器を使いたい場合は、産毛以外の部分には家庭用脱毛器を使って、産毛の脱毛のみサロンやクリニックで施術してもらうという方法もよいでしょう。
セルフ脱毛とサロン脱毛の違いや注意点については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、あわせてチェックしてみてください。
▶参考記事:家庭用脱毛器と脱毛サロンの違いを解説
ポイント③出力を調整してもらう
低出力や半端なパワーで照射をかけると、毛根にダメージを与えきれず逆に活性化してしまうおそれがあります。
IPLなどのフラッシュ脱毛は、ダイオードレーザーやヤグレーザーに変更するか、医療レーザーのように強い破壊力をもつ脱毛方式を選ぶなど、脱毛に適した出力を選ぶと良いでしょう。
ポイント④ハイリスクの脱毛方法を避ける
毛の生え方や細さによっては、硬毛化、または脱毛化するおそれのあるハイリスクな脱毛方法は避けたほうが良いでしょう。
一方で、照射出力が強すぎると今度は皮膚への負担やダメージが増えるため、毛の状態を問わずお肌に合わない照射方法も控える必要があります。
硬毛化・増毛化してしまった時の対処法
もし、硬毛化・増毛化が起こってしまった際は、以下の方法を試しましょう。
照射を続ける
硬毛化・増毛化の多くは、追加で照射することで改善されるといわれています。
なぜなら、硬毛化・増毛化することで黒い色素面積が増加し、よりレーザーが毛根に反応しやすくなるからです。
部位にもよりますが、顔など目立つ部位の場合は、いち早く改善させたいですよね。
そのためにも、まずはご自身が通っているサロンに相談し、問題なければ追加で照射をしてみることをおすすめします。
脱毛を一度やめる
毛周期というワードは聞いたことがあると思います。
具体的には、「成長初期→成長後期→退行期→休止期」という期間を繰り返しながら、毛が生え変わることを指します。
この毛周期によって、硬毛化・増毛化していた毛が抜け落ちることもあるのです。
刺激を与えず、ゆっくり対処したいという方におすすめの方法でしょう。
脱毛方法を変えてみる
毛の質や量に合わせて、脱毛方式の変更も検討してみてください。硬毛・増毛する脱毛方式ではなく、まったく別の方法に替えると効果が期待できるかもしれません。
たとえば、家庭用脱毛器でフラッシュ脱毛を行っていて硬毛化してしまった場合は、サロンでフラッシュ以外の脱毛を受けることができます。抑毛効果のあるジェルを塗布するSSC脱毛や、熱の力で毛根にダメージを与えるTHR脱毛など、複数の方法が選べます。
サロンでは光や熱を与える方法以外に、針(ニードル)を使った脱毛も行われています。プロのスタッフと話し合い、自分の毛質に合う方法を見つけてみてください。
レーザー脱毛に変更する
レーザー脱毛は家庭用の脱毛器にも採用されていますが、威力の強い照射方法は「医療レーザー」として、美容皮膚科やクリニックに限り施術が行われています。
レーザー脱毛はあらゆる脱毛方法の中でもパワーが強い部類に入るため、従来のフラッシュ脱毛などで硬毛や増毛が起きてしまったときは、レーザー脱毛への変更も検討してみてください。
ニードル脱毛に変更する
ニードル脱毛は細い針を毛穴に入れ、そこへ微弱な電気を流して毛根の細胞にダメージを与える施術です。剛毛に対してはもちろん、硬毛化や増毛化を起こした部分にも一定の効果が期待できる方法です。
何度も同じ場所に毛を生やしたくない、中長期的に脱毛効果を得たいといった場合は、ニードル脱毛への変更を考えてみてはいかがでしょうか。
硬毛化・増毛化以外にも起こりやすいトラブルが存在する
ここまで、硬毛化・増毛化についてご紹介してきましたが、他にも肌トラブルは存在します。
それは、埋もれ毛です。
埋もれ毛とは、皮膚の中で成長してしまった毛のことを埋没毛といい、毛が完全に皮膚の中に隠れているタイプと、一部皮膚の表面に出ているタイプの2つにわかれます。
こちらの記事では、埋もれ毛の正しい処理法と予防法をご紹介しています。
脱毛をお考えの方は、こうしたトラブルを防ぐためにもぜひご参照ください。
▶参考記事:肌の下に埋没毛が!埋もれ毛になる原因と正しい処理方法や予防法
硬毛化・増毛化は産毛への脱毛器の照射で起こりやすいトラブル
いかがでしたか?
今回は、脱毛の際にみられる硬毛化・増毛化について解説しました。
硬毛化や増毛化は、脱毛器の光による刺激を受けることで毛が成長してしまうという現象です。
理由は未だ医学的に解明されていませんが、産毛の脱毛で特に起こりやすいという傾向があります。
不安な場合は、産毛のみ脱毛を行わないか、もしくは硬毛化・増毛化が起きた際に保証をしてくれるクリニックやサロンで施術してもらうことをおすすめします。
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家庭用脱毛器ランキングTop5を紹介
BIKATSU Magが選ぶおすすめの家庭用脱毛器をランキング形式でご紹介しています!
1位
BiiTo2
性別や年齢に関係なく脱毛・美肌ケアができる
BiiTo2は、脱毛器のなかでも性別や年齢に関係なく使用できる家庭用脱毛器です。
男性はもちろん、9歳以上の子どもでも使えます。
脱毛ヘッドを脱毛したい部位ごとに付け替えることで、顔やVIOを含む、全身の脱毛が可能です。
さらに、脱毛の機能だけではなく、肌の張りやニキビをケアする機能も付いており、1台で脱毛と美肌ケアを行える総合美容器となっています。
2位
ケノン
コンデンサを4つ搭載した高出力で脱毛ができる
ケノンは、自社で広告展開を行っていないにもかかわらず、口コミで広まり認知度を上げた日本製の脱毛器です。本体が大きいため持ち運びはできませんが、光を照射するためのパワーをためるコンデンサを4つ搭載しているため、出力が高く脱毛の効果を実感するまでの期間が短いという特徴があります。また、カートリッジが5種類あるため、適切に付け替えることで男性のヒゲなどの剛毛やVIOでも脱毛を行うことが可能です。
3位
LAVIE
便利な5つの機能を搭載し短時間で広範囲の脱毛ができる
LAVIEは、脱毛を行う際に便利なオート照射機能など5つの機能を搭載してされているため、初めて脱毛を行う方にも使いやすい脱毛器です。また、大手脱毛サロンでも採用されているIPL脱毛方式を採用しているため、短時間で広い範囲の脱毛ができる特徴があります。LAVIE本体は2kgと少し重たいですが、繋がっているハンドピースが約200gと非常に軽く、握りやすいグリップ設計となっているので長時間脱毛を行っても疲れにくい工夫もされています。